2016年10月5日水曜日

KITハッカソンはすごい!!② ~白山~




今回のハッカソンのテーマは「子供たちが豊かに成長する次世代の里山都市を創造せよ!」です。
アイデアソンには僕は参加しなかったのですが、白山市の社会問題を探すためにハッカソンの前にアイデアソンが開かれ、 そこでチームやプロダクトのアイデアが決まったそうです。
この上の写真のおしゃれないかにもイノベーションが生まれそうな場所がアントレプレナーズラボで、ここでアイデアが考えられました。
ハッカソン中に配られた白山の社会問題の資料には、人の手で山里が管理されなくなったことによって荒廃してきたことや、害獣が畑を荒らすなど、色々問題が書いてありました。
皆が未来の里山計画に想像を膨らませてわくわくしていました。

 
ですが、このアイデアソンでやったテーマとハッカソンの審査は全く別の観点で行われるのでは。。。?ということが、ハッカソン2日目に頭によぎりました。
ハッカソンの審査員が白山の近隣の一般住民だとわかったからです。
僕はそのことを聞いた瞬間に、「子供へのプログラミング教育」すら言っても全く理解されないのでは?ということに気づきました。
また、僕が白山の近隣の一般住民の立場になって考えたとき、白山の社会問題という意識の高い話、果たしてほのぼのと生活している個人にとって興味があるのかな、と気づきました。
「イノベーション」 「プログラミング」という言葉自体、白山で暮らしている人たちには興味がないと気づきました。

ここで、「小学生からのプログラミング教育」から、「ドローンを魔法で操る」、という楽しい表現に変えました!最新テクノロジー的な言葉は絶対ウケないと判断して全部変えました。


 プログラミング -> 魔法
 Scratchプログラミング -> 日本語のブロックを組み合わせるだけで魔法が使えるよ!
 Leap Motion -> 魔法
※ドローンは実際に飛ばし、魔法で操れるすごいラジコンとして認識されるようにしました

デモは、「これから魔法のデモをします」と言って学芸会ノリにしました。


一般人の投票で順位が決定しました。

そのため、優勝候補だと思われていたチームが撃沈!
建築のチームで、建築なら見てわかるし、プレゼンもすごく上手でした。
ですが、最先端テクノロジーとは無縁と思われる白山の一般近隣住民には

「ハッカソン自体をイノベーションしてクリエイトするスペースを作る」
「○○デザイン」

という言葉が新しすぎたようで、プレゼン中に終始難しそうな顔をしていたように見受けられました。
「ハッカソン」とは何なのかということもたぶんご存じない方々だったと思います。
ハッカソンはハックソン(白山)をもじったイベントのように思われていたかもしれません。

ユーモアのあるプレゼンでいつもすごくウケる、KITハッカソン常連のIT企業チームは、今回のプレゼンで阿部マリオの変装をした劇+PVで今回もすごく力が入っていて面白かったのですが、
白山の近隣住民は時事にあまり興味がないようで、「会場が静かですねえ」というギャグをプレゼンテーターが寂しげに飛ばしていました。

VRのチームは、
VRゴーグルをかけてリアクションをとっている人を、
「変なゴーグルかけて挙動不審な動きしている面白い人」という認識をして別の意味でウケていたように思います。

1位 ~ 3位のチームは、すべて宝探しなど位置情報のゲームを作ったチームでした。
特に1位は、白山の山里に実際に宝を置いたチームで、山での宝探しなどが白山の近隣住民の幼少期に遊んで楽しかったことを思い出させたようです。1位チームがハッカソン中、実際に山登りをしていてその写真をプレゼンに使ったことも、近隣住民にとって印象がよかったように思います。

2~3位(同率)チームは、PokemonGOのパクリ?アプリの白山GO!というアプリを作っていたチームが印象に残っていたのですが、白山GO!に登場させる地元の観光名所ゆるキャラのデザインが大うけしていました。アプリよりゆるキャラのデザインの方がウケていました。

他の同率2~3位チームの、IoT化した秘密基地のCapture the flag!風陣取りゲームは完全にやっていることが理解されていて興味をすごく持たれていたように思います。IoTで秘密基地に温度センサ、人検知センサなどをつけてスマホなどでリアルタイムモニタリングしてCapture the flag!風陣取りゲームをするのですが、リアルタイムモニタリングの画面がセンサの値のグラフにもかかわらず、白山の近隣住民に完全に理解されており、これで自分の陣地が相手に侵入されているかどうか判断するのか、面白そうという反応をしていた気がします。IoTは地域に関わらず通じるのかな、と思いました。

自分たちのチームは4位で、18票、2~3位(同率)と2票差でした。最先端テクノロジーでしたが、「魔法」という表現にしたので、わかりやすく、結構ウケたのだと思います。

次世代の都市とか田舎にシリコンバレーを作ろう!とか言っても平和に暮らしている年配住民はそんなもの求めていないし、未来より過去に興味があり、山登りとかの身近なことに興味があるということを痛感したハッカソンでした。
地域の人たちのおいしい料理や自然に触れることができた素晴らしいハッカソンでもありました!
楽しかったです!

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